はじめに

日本にずっと長い間住んでいると、この日本人としての生活や文化、考え方が当たり前になり、海外に住み始めると様々な日本との違いにショックや感激を受ける人が多いのではないでしょうか。

前回は「実体験!私がアメリカに住んで驚いたことTOP5」をご紹介しましたが、今回は筆者(アメリカの筆者とは別者です)がカナダに住んでいる時に気がついた日本とカナダとの違いについていくつかご紹介しようと思います。

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目次

1. セントラルヒーティングのありがたみ
2. 公衆トイレ
3. お店のラッピング
4. 現金はあまり持たない
5. 自販機、コンビニの数
6. 食べ物のポーション
7. 傘
8. 車は壊れるまで乗りつぶす・・?!
9. ブランド品には興味がない?
10. 「家の中でも靴」は少数派?


1. セントラルヒーティングのありがたみ

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あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、和訳すると「集中(全館)暖房装置」です。詳しくはWikiにも書いてありますが、家や建物の中の1箇所(地下など)でオイルやガスで温めた空気を各部屋に送り、家や建物全体を温める仕組みです。

冬の日本だと、暖房の効いている部屋以外は寒くて(コタツだとその地点から抜け出せません笑)、家の中でも厚着をしたりしますよね。
これが、カナダでは建物全体が暖かいおかげで、廊下や洗面所、どこでもポカポカ快適で全然着込む必要なく、本当に過ごしやすいんです。日本でも北海道などの寒冷地ではこういった仕組みを取り入れている家もあるようですが、寒くて億劫な冬が本当に快適になるので、この仕組みが早く日本全国に普及してくれることを切に願います。

2. 公衆トイレの作りの違い

出典:http://no14ruggerman.blog.so-net.ne.jp/2015-05-31

出典:http://no14ruggerman.blog.so-net.ne.jp/2015-05-31

日本では、キレイでハイテクな公衆トイレは珍しくありませんが、そもそもカナダではウオッシュレット自体が普及していないため、便座は冷たく、もちろん音消し用の「音姫」なんて存在すらありません。慣れの問題だとは思うのですが、やはり便座に座った時にお尻がヒヤっとして思わず腰を浮かしてしまいそうになるので、ここは日本のトイレの方が快適です。

また、日本では公衆トイレの個室のドアは床の方までしっかり隠れるようになっており密室感がありますが、カナダの個室トイレは足元はスカスカに開いているし、ドアの隙間から中の人が見えるので、なんとなく気が休まりません。

これは防犯のためで、外からでも個室内で異常がないかが確認しやすいように、また足元(膝下くらいから)が見えるので、中に人がいるかどうか一目瞭然でノックをする必要もないのですが、日本のトイレに慣れていると落ち着かないかもしれません。

3. お店でラッピングはあまりしてくれない?

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日本では、お店の会計レジで「ご自宅用ですか?プレゼント用ですか?」と聞かれることが多いですよね。たまにはラッピングしてくれないお店もありますが、デパートなどでは恐るべき手際の良さで(しかも無料で)キレイにラッピングしてくれます。

カナダでは、基本的には店員さんから「ラッピングしますか?」と聞いてくれることはほぼなく、クリスマスシーズンになると、サービスで包装してくれるお店が増えるようですが、それでもやはり自分でdollar store(100均)などでラッピングペーパーを買って包装する人が多いようです。

筆者は今回、紅茶のお店でティースプーン1本買ったのですが、レジでお金を払った後に"Here you go!"と笑顔でスプーンをそのまま手渡されたので、(いやいや、このままスプーン1本裸でハンドバッグの中に入れれないし)と突っ込みつつ、"Can I get a small bag?"と聞いてみると、また笑顔で"oh, sure!"と紙袋を渡してくれました、、紙袋の中に裸のティースプーンが1本、、何か違う、、お店のサービスとして日本ではありえないなと軽くショックを受けました。

でも、個人的に日本は過剰包装だと思うのです。何かお菓子を買っても、大袋や箱の中に更にトレイやら個装やらになっていたり、とにかくプラスチックや紙ゴミが出すぎますよね。ゴミ削減やエコを気にするならば、まずはこの日本の過剰包装文化を緩めていってもいいのかもしれませんね。

4. 現金は必要な分しか持ち歩かない

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日本でもお会計にクレジットカードを使う人も多いとおもいますが、大人になるとほとんどの人がお財布にある程度の現金を持っているかと思います。これが、カナダではデビットカード(銀行口座からその場で即座に引き落とされる)が普及しており使えるお店も多いため、現金は必要最低限しか持っていない人も少なくありません。
100ドル札は日本では1万円札にあたりますが、日本の1万円札ほど流通していない印象を受けました。一番よく使われているのが10ドル(約1000円弱)と20ドル(約2000円弱)札でした。


また、カナダでは銀行ATMが24時間手数料無料で使えることが多いです。よって、現金は必要な時に必要なだけ引き出せばいいという感覚のようです。

5. 自販機やコンビニの数が少ない

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日本では頻繁に見かける自販機やコンビニもですが、カナダには絶対数が少なく、また1つの自販機に売られている飲み物の種類も限られています。

さらに知っている方も多いと思いますが、カナダの自販機で「ホットドリンク」は売っていません。「日本の自販機は、冷たいのと暖かい飲み物が同時に売ってるなんてすごいね」と感心されることも。自販機でどこでも気軽にホットの缶コーヒーや紅茶を飲めるのが普通じゃなかったんですね。

6. 食べ物のポーションが大きい

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こちらも知ってる方も多いと思いますが、日本と比べてとにかく一人分のポーションが大きいんです。日本でのラージサイズがカナダでのレギュラーサイズにあたるような感覚でしょうか。特にサイドに乗ってくるフライドポテトが大量!

一品あたりの価格としては日本とたいして変わりませんが、一人分の量が多いので結果コスパは良くなります。が、調子に乗って食べ過ぎると体重が大変なことになるので要注意です。。(でも、そうなったとしてもまた服が特大サイズまで手に入ってしまうので、危機感すら感じないのが恐ろしいですが・・)

7. 傘はささない・・?

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これ、個人的には一番理解できないことの一つです。日本人は極度に濡れるのを嫌うのか、パラパラ雨でも傘をさす人が少なくないですが、カナダでは結構降っていても傘をさしているのは半数くらい。あとは、コートのフードをかぶったり、早足に歩いたり、とにかく傘をさしません。

日本だと家族1人に1本(かそれ以上)ずつ傘があるのは常識ですが、カナダでは1家庭に数本あればいいといった感じです。よって、日本でいうビニール傘もなかなか売ってるお店がないので(傘の需要が少ないので)、雨に濡れたくない人は自分で家から傘を持っていくことをお勧めします。

8. 車はあまり買い替えない

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日本は自動車メーカーも多く、よく新車のようにキレイな車も見かけますが、カナダでは全体的に走っている車が古く、オプションもあまりついていない印象を受けます。というのも、そもそもカナダは日本のように車検がないので、どんなに古い車でも動く限りは使い続ける人が多いようです。極端な話、窓ガラスが割れていたりしても応急処置的に透明ビニールのようなものをガムテープで固定して走っている車も見かけたことあります。

日本ではほぼ標準装備になりつつあるカーナビどころか、パワーウインドウやリモートドアロック機能(こちらは防犯上の意味もあるのでしょうが)もついていない車も珍しくありません。
車検がないので、費用面からも調子の悪いところだけ直しながら車の寿命が来るまで乗り続ける人が多数です。

また、余談ですがタクシーのドアも日本のように自動で開きませんので、ドアの前でポーッと立ちすくむことのないようにしてくださいね(笑)。

9. ブランド品には興味がない?

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日本では、高校生や大学生でも高級ブランドのバッグや服を身につけている子も珍しくありませんが、カナダではそもそもこういったブランド品自体をあまり見かけません。決してファッションに興味がないわけではないと思うのですが、日本人ほどいわゆる「ブランドネーム」にあまり価値を置かず、機能性やデザインを重視しながらオシャレを楽しんでいる印象を受けました。

また、日本ではポピュラーな女性のハイヒールもあまり見かけません。大学にハイヒールを履いてくる学生なんてほぼゼロでした。こちらも、歩きやすさ、快適さ重視なんでしょうね。よく考えると、学校は勉強しに行くところであり、ブランド品を身につけたり、歩きにくいハイヒールで通う理由なんてないですものね。

10. 「家の中でも靴」は少数派?

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こちらも、海外ドラマなどで家の中でも靴で過ごしているシーンを目にすることが多いので意外でした。もちろん靴のままの人もいるのでしょうが、日本と同じように玄関で靴を脱いで過ごしている人が多数でした。普通に考えて、外の汚れを自分の家の中まで持ち込むのは嫌ですものね。

ただ、いわゆる「お座敷」はないので、飲食店などで靴を脱いであがることもないですし、服の試着室でも土足のままだったり、やはり日本よりは靴のまま過ごせる施設が多いのは間違いなさそうです。

最後に

いかがでしたか。かなり個人的な意見も交えてしまいましたが、きっと同じように感じる人も少なくはないのでしょうか。どちらが良いも悪いもなく、最終的には「みんな違ってみんないい」と思うのです。

今回はカナダに住んで驚いたことを書きましたが、アメリカや他の欧米の国々でも似たようなことが多々あるかと思います。

あなたも是非eikaiwaNOWの先生とお互いの国の文化や風習について、話してみませんか?きっとお互いに新たな驚きや発見があることと思います。


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